北海道旅行1日目-藻岩山展望台
CDを携帯に取り込まないといけない。
PCにディスク入れるとこがないから外付けできるやつを買わないと。
忘れていた、一応自撮り棒も買っておこう。
あ、スマホでカーナビ見るから取り付けできるやつも買わないと。
前日までにやっておけよと言いたくもなるが、上記は全部役立ったのでいいか。
そんなこんなで関西空港第2ターミナルへ。
数年前家族旅行で香港に行ったっきり飛行機なんて使ってなくて、結構ワクワクしている。
手荷物検査と荷物の重量を測ってもらうと重さはちょうど9kgを示していた。
ジュース2本分の重量がなくなれば8kg。機内持ち込みには少し重すぎて、預ける手数料が無駄にならなかったことに、ホッとしたような残念なような気持ちでリュックを預けた。
リュックは良い。スーツケースだと電車とかバスで膝上に抱えられないし、荷だなに上げるのもそこそこ大変で、何より走れない。
基本無計画なので走れる利点はありがたい。
手続きを済ませて待機場所に着いたのは、フライト予定の1時間前だった。気付けば1時間が経っていた。
しばらくぶりの飛行機、座席はD席で残念ながら内側、右隣に人がいないことに感謝しつつフライトを楽し…。
ケツが浮く感じがどうにも慣れない。
特に出発してしばらく雲を抜けるまでの車体の傾きや揺れは、飛行機の事故率の低さを知っていてもゾッとするものがあった。こわいね。
そんなこんなで雲間を抜けるころには夕焼けが眼下に広がる雲を照らしていた。
たまたま1番安かった16:40~18:40のフライトを予約したらマジックアワーと雲海を同時に見ることができた。これがこの旅1番の景色にならないよう祈りつつ、目線を下に落として読書を続ける。
100ページほど読んだが、どうやら人は死なないらしい。
そうするうちに北の大地に灯が見えた。
あっちは12度らしい。
無事に到着したことに安堵しつつ荷物の受け取りに向かう。トイストーリーだと無限に広がってたけどここはどうだろう?
外へ出るとそこはそこそこ寒かった。
幸いマフラーと手袋はいらないくらいで、コートを着ていると快温といえるくらいの寒さだった。
それにしても、前回(同年8月)は30時間かけて札幌まで鉄道で移動したのに、ほんの数時間でもう近郊に来ている。
アニメイトや映画館、果ては温泉まである新千歳空港をあとにとりあえずカプセルホテルを予約してある札幌に向かう。
40分ほどで到着し、前回ネカフェまでよく歩いたすすきの駅までの道を進む。煌びやかなネオンと乱立する高層ビル。自分は200万都市にまた来たのだと嬉しく思いながら、腹ごなしに味噌ラーメンを食べに行く。嬉しさでは腹は満たされない。
と思っていた。
しかし、写真を見る限り、先に夜景を見に行っている。
食い意地張ってる自分が、また珍しいなと感心しながら、視点は当時に戻る。
自分は200万都市にまた来たのだと嬉しく思いつつ、まずは藻岩山展望台を目指す。
ロープウェイの時間もあるため、先に夕食をとっていては間に合わないためだ。我ながら冷静な判断だと自分を褒めながら路上電車に乗ってロープウェイ前まで移動する。
褒められるとろくなことがない。スマホを触っていて降り逃したと思い、慌てて降りた駅は目的地の一駅手前だった。
…まぁ一駅なら歩こう。
着いた!
どうやら麓-山腹と山腹-山頂までを結ぶ2本で構成されているらしい。
昼間なら帰りの山頂-山腹くらいは下山したと思うが、夜は流石に熊が怖すぎる。市内にも出ている事例が増えてきているらしい。用心するに越したことはない。
どんどん登っていくロープウェイ、美しい景色に歓声があがる。
上の写真ではわからないだろうが、カップル4組がゴンドラに腰掛け、自分だけが立っている。
満員電車で立っていることも、景色を眺めるために立っているのも全く苦ではないが、この時ばかりはかなりの気まずさを感じた。
美しい。
ナトリウムランプの温かみを感じさせる色が眼下270度に広がっている。
2日前に満月だった月も快晴の空に爛々と輝いている。
上手く言葉にできないが、この景色を両腕で抱きしめたい。そんな欲望に駆られる。いつでも好きなときに見たいと思うからだろうか。
そんな思いもこめつつ、スマホのシャッターを何度も何度も押した。
名残惜しい気持ち少し、自分以外全部カップルなことに対する気まずさ少し、空腹を訴える腹多めでホテル近くでラーメン屋を探すことにした。
たまに鍋のスープでみる「すみれ」…は残念ながら定休日で、本命のラーメン屋もあまりに並んでいたので渋々諦めてラーメン横丁に向かう。
札幌在住の人がどんな印象を持っているかわからず、もしかしたら「あんなところ笑」と思っているかもしれないが、地価高そうなところでずっと続いてるのだからうまいのだろう。少なくとも自分はうまいと思っている。
(味噌ラーメン800円)
サイコロチャーシューがパッと見でツナに見えて斬新だなぁと思ったのを覚えている。
うまかった。
特に寒いと味噌ラーメンは何倍にも旨く感じるなと思った。
こうして怒涛の1日目が終わる。
はじめてのカプセルホテルで頭上の低さや防音性のなさに驚愕したり、サウナで水曜どうでしょうがあったせいで貸切サウナからなかなか出られなかったりと、色々あったが初日はここまで。
旅行の始まりを告げる素晴らしい1日だった。